わたしの観た俺節②

季節が変わって夏。

コージ、オキナワ、テレサの3人暮らしが始まる。
櫓の上でドンパン節(秋田民謡)を歌うコージたち。コージは、もう吃ることもなく普通に歌えている。

 

テレサもいる、歌も歌えるという安心感からなのか、明らかにこれまでのコージと違ってどこかほや〜っと気が抜けているように見えた。
テレサはコージを支えるため、パン工場でサンドイッチにひたすらピクルスを挟む作業を繰り返している。
コージとテレサがオキナワそっちのけで軽くイチャつくシーンがあるんだけど、コージ…お前そんなにデレるキャラだったのか?!と驚いた。好きで仕方がない気持ちが溢れ出ててかわいかった…。声がもう、すっごい甘い!ふにゃ〜っとしてる!
オキナワに、テレサを早く抱け!と言われるがはぐらかしてトイレへ行くコージ。
戻ってきたときに、すっごいにこやかな笑顔で「しょんべんいっぺぇ飛び散った〜」って言うんだけどカワイイ。
焦り、デビューしたいと強く願うオキナワに対して、コージは急がなくてもいいとのんびりしている。
そんなコージに痺れを切らし、コンテストがある、それで優勝したらデビューできるし賞金ももらえるから出場しようと、オキナワとテレサに促され出場することになる。

 

しかしそのコンテストは、駐車場の特設ステージで行われた上に出来レースで、結局優勝できずデビューも賞金もなし。
賞金を手にした審査員の娘、スケバンのヨシコ(桑原裕子)が去り際に、猪木みたいにイチ!ニ!サン!ヨシコヨシコヨシコーーー!って去って行くんだけど強烈だった。

 

もう一人の審査員だったプロデューサーの戌亥(中村まこと)に、俺はお前らに一票入れたんだけどな、顔も声も悪くないからデビューさせてやると声をかけられ喜ぶオキナワとコージだったが「いやいや、演歌で二人はないでしょ!」と、条件はコージ一人でのデビューだった。

戌亥がコージにポーズをとらせるんだけど、はい!あひる口して!首傾けて、ジャミロクワイ!ってするのがめっちゃツボだったんだけど、あれ元ネタわからないとポカンて感じだよね…。これです。

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すっごい無理やりなあひる口を披露したジャミロクワイなコージがかわいかった。

 

どうしたいのかはっきりせず、オキナワに自分の気持ちを話せないコージは、大野に相談するが「なんでいつも俺を置いていく奴の相談にのらなきゃいけないんだ」と突き放されてしまう。
でも「繋がっているなら、また会えると信じてさよならをしろ」とも言ってた気がする…。

 

自分がコージのデビューの邪魔になっていると感じたオキナワは、ギターケースに荷物(ここでなぜか枕を入れてくのがかわいい)をまとめ、ギターを置いて出ていく。
コージは背中を丸め拳を握りながらオキナワに「へば……」と一言だけ伝える。
オキナワは、おそらく以前世話になっていたヤクザの元へ戻って、荒れていく。

 

テレサだけは守る!と決意したコージは、デビューに向けてレッスンを開始する。

しかし一人ではなく、落ちぶれた年増のアイドル寺泊行代(高田聖子)とのデュエットでのデビューだと聞かされ、流行遅れの背広と訛りもやめろと言われる。
レッスンを受け持つ才原先生(桑原裕子)が強烈で、コージにめっちゃアタックしてくるんですよ…ナホって呼んで♡とか、ウブなようで頑固!そういうところも好き!とか、自分の頭を叩いてポカポカポカって言ったり。桑原さんの演じるキャラたち、全員強烈でファンになった。笑いがたくさんおきてたな〜。

 

一方テレサは、パン工場の主任に不法滞在がバレてしまい、警察に言うこともできるが、言ったら彼氏のデビューが無くなるかもね…と強請られ、主任と関係を持とうとするが、直前で逃げ出す。

 

雨が降り出したその夜、コージが部屋に帰ると、電気もついていない暗い中でテレサが待っていた。
テレサの声に元気がないことを気にしたコージが声をかけるが、何もないと言うテレサ
しかし「ナンデ、ダカナイ?」とコージに問いかける。
覚悟を決めてテレサを抱こうとするコージだが、テレサを買おうとした客たちの顔が、声が頭に浮かび、機能しない。(このとき舞台上に客の顔がプロジェクションマッピングみたいな感じで映されて、声も聞こえるんだけど、とても不気味だった)
テレサが「ワタシ、キタナイ?」と、コージが自分を抱けないのは、自分がしてきた仕事のせいだと責める。
コージは「そんなことねえ!オメの今も過去も未来も抱けっから!」と必死で伝える。
わたしここでまた号泣。

 

雨の降る音がして、遠くで電車の走る音がして(幻聴かも)、外から入るわずかな明かりに包まれながら二人は結ばれる。
テレサを、壊れ物のように優しく丁寧に、でも力強く抱きしめてキスするコージがとても素敵だった。二人だけの世界だった。


白のタンクトップにストライプのブルーのトランクスを履いたコージ、というかやすくんがガリガリで改めてびっくりしたシーンでもあった。靴下は履いたままだった。

 

コージが目を覚ますとそこにテレサの姿はなく、警官が二人。

驚きパニックになるコージ、そこへテレサが帰宅。
警察は自分が呼んだ、コージの迷惑になりたくない。レトルトのカレー買ったから…と棚に置くテレサ。どこまでも良い女…。
なんで…?と今にも泣きそうなコージにテレサは自分のネックレス(ロザリオっぽかったかも?)を渡し、コージがわたしを思い出すときはいつもこの顔(笑顔)であってほしいと伝え「コージ!ウレテネ!」と笑顔で去っていく。

テレサを追いかけようとしては警官に部屋に戻され、これを何度か繰り返すんだけど、もうつらすぎて見ていられなかった。コージと一緒に、テレサー!!!って叫びたくなった。

 

布団に崩れ落ちながらコージが歌う、引越しをするなら教えてよ(What's Love?)がめちゃめちゃいいんですよ。
歌詞もメロディも秀逸で、思わずiTunes Storeで購入しちゃったから…。聴くたびにコージ思い出して泣きそうになるから…。

 

探しても歌詞が出てこなかったので、一番だけでも残します。

 

くすみかけたこの部屋で
過ごす時は終わり
今になれば夢のような日々
未練がましい男です
別れ決めたこの期にも
いさぎ悪いと思うけど
明日になれば戻らない二度と
だから今夜は笑ってみせてよ

引越しをするなら教えてよ

どんな遠くへ離れても
今はカドが立つことも
あとで話せる時があるだろう

 

コージの悔しさ、悲しさ、寂しさ、でも前に進まなくてはいけない、そんな気持ちがたくさん詰まった歌に聴こえた。

 

 

長くなるので、二幕の途中で一区切り。